2年毎に改定の診療報酬と3年毎に改定の介護報酬、来年度は6年に一度の同時改定の年、厚生労働省から基本方針の発表がありました。高齢人口の増加で今後も増大する医療費、介護サービス費を見据えて診療・介護報酬とも僅かなプラス改定(0.5%程度)に留まり、医療と介護の効率化を進め、無駄な報酬を見直す方針が示されました。
医療では、重傷者向け病院での軽症者受け入れの報酬を減らします。日本は海外に比べて重傷者向け病院(急性期病院)の数とベッド数が多く、設備が充実し看護師などの人数が多く高い報酬を払っている急性期病院、病棟に軽症者も入院、その上入院日数が長くなるなど医療費の無駄が多いと言われてきました。これからは病院、病床の機能を重症患者、回復リハビリ患者、慢性療養患者に分けて適正な報酬を支払うことになります。
また、紹介状なく受診すると5000円追加負担の対象の病院を5割増やし、軽症の人達は地域の診療所に行くことを勧め、大病院は救急や重症患者の治療に集中できるよう、医療の効率化も進めます。
介護では、過剰な訪問介護サービスを減らす一方、リハビリにより心身の状態を改善するなどの成果に対しては報酬を上げる方針です。
医療、介護共にサービスの効率化と適正な報酬、つまりコストパーフォーマンスが求められ、その施設設計にもコストパーフォーマンスの追求がますます必要になります。