小田急江ノ島線、横浜市営地下鉄、相鉄いずみの線が交わる湘南台駅近くの高台に立地する、地元でクリニックを開業している医療法人順神会様が運営するサービス付き高齢者向け住宅とデイサービスセンター併設の建物です。
高齢化が急速に進展する中、国は地域で高齢社会を支える「地域包括ケアシステム」の構築を全国的に進め、藤沢市でも「藤沢型地域包括ケアシステム」の構築に向かっています。
今回クライアント様は、従来行ってきた医療と看護、リハビリに加え、地域への貢献を目的に掲げ、高齢者の生活支援と介護サービスの提供まで一貫とした実施により、高齢者が安心して生活し、介護サービスを利用しやすい建物、スタッフにも働きやすい環境を実現し、地域の高齢者介護福祉のお役にたてる建物を目指しました。
1階にサービス付き高齢者向け住宅のエントランスと食堂、デイサービスセンターの諸室、2・3階に計34戸の住戸を配置。1階は共用の諸室、2・3階はプライベートの居室の分かりやすい構成の建物を設計しました。
建物内部はベージュ系カラーを基調にして、扉や家具に木目調の仕上げを採用、高齢者に優しい室内を考えました。人が集まる共用諸室は明るいカラーで活動的な雰囲気に、住宅内部はシックなカラーで落ち着いて暮らせる居室を創りました。 おひとり暮らしのワンルーム住戸を24戸、お二人暮らしもできる1LDK住戸を10戸、それぞれ高齢者が安全に快適に、長く暮らせる住宅の造りを考えました。
建物は藤沢市北部の郊外型工業地域と近年宅地化が進んだ住宅地域との境になる場所で幹線道路に面して建ち、西方向には富士山を眺めることができます。 建物の形はシンプルに、カラーは馴染みやすいブラウンを基調にして、周辺の景観向上に寄与する建物外観を意図しました。